フローリングの全面張り替えを検討する際、新しいフローリング材の種類やデザインに目が行きがちですが、実は「下地」の工事が、仕上がりの美しさや耐久性、そして費用に大きく影響することをご存知でしょうか。下地がしっかりしていなければ、どんなに良いフローリング材を張っても、きしみや浮き、沈み込みの原因となり、早期に劣化してしまう可能性があります。このコラムでは、フローリング張り替えにおける下地工事の重要性と、それに伴う費用について深く掘り下げていきます。フローリングの下地とは、既存の床材の下にある構造部分のことです。一般的には、根太(ねだ)と呼ばれる木材が格子状に組まれ、その上に合板などが張られています。フローリングを張り替える際、既存の床材を撤去すると、この下地が露出します。ここで重要なのは、下地の状態を徹底的に確認し、必要に応じて適切な補修を行うことです。もし下地が良好な状態であれば、大きな下地調整費用はかかりません。しかし、長年の使用や湿気、シロアリの被害などにより、根太が腐食していたり、合板がたわんでいたりするケースは少なくありません。このような場合、既存の根太の一部または全てを交換したり、新しい合板を増し張りしたりする「根太組み替え・下地補強工事」が必要となります。この工事には、数万円から十数万円、あるいはそれ以上の費用が追加で発生することがあります。特に、広範囲にわたる劣化が確認された場合は、かなりの費用がかかる覚悟が必要です。また、既存の床が畳であったり、隣接する部屋の床の高さと調整が必要な場合も、下地工事が複雑になります。畳を撤去した後にフローリングを張る場合、畳の厚み分だけ床が低くなるため、隣の部屋との段差を解消するために下地を上げる「レベル調整(かさ上げ)」工事が必要となることがあります。この作業にも費用がかかり、バリアフリー化を目指す上では欠かせない工程です。下地工事を怠ると、新しいフローリングを張った後に、歩くたびにきしみ音がしたり、床がたわんだり、最悪の場合、フローリング材が剥がれてしまうなどの不具合が生じる可能性があります。これは、施工不良と見なされ、再度の工事が必要になることも考えられます。フローリング全面張り替えの費用を正確に把握するためには、事前の現場調査で下地の状態をしっかりと確認してもらうことが不可欠です。
フローリング張替え下地の重要性と費用