住まいの印象を大きく左右するフローリングの全面張り替えは、快適な空間作りのために多くの人が検討するリフォームの一つです。しかし、いざ計画を立て始めると、「一体どれくらいの費用がかかるのだろう?」と、その相場が気になることでしょう。このコラムでは、フローリング全面張り替えにかかる費用の内訳と、その相場について詳しく解説し、皆様のリフォーム計画の一助となれば幸いです。フローリングの全面張り替えにかかる費用は、主に「材料費」「施工費」「既存床の撤去・処分費」「下地調整費」の四つに大別されます。これらを合計した費用相場は、一般的に1平方メートルあたり約5,000円から20,000円程度、あるいはそれ以上となることもあり、選ぶ材料や工事の規模によって大きく変動します。例えば、10畳(約16平方メートル)程度の部屋であれば、15万円から30万円程度が一つの目安となるでしょう。まず、最も費用に影響を与えるのが「材料費」です。フローリング材には、合板を基材とした「複合フローリング」と、天然木の一枚板を使用した「無垢フローリング」の大きく二種類があります。複合フローリングは、表面の仕上げによって価格帯が幅広く、比較的安価なものから高機能なものまで様々です。一方、無垢フローリングは、木の温もりや肌触り、調湿作用といった魅力がありますが、材料費は複合フローリングよりも高価になる傾向があります。耐久性や防音性、床暖房対応など、特定の機能を持つフローリング材を選ぶ場合も、その分費用は上がります。次に、「施工費」は、職人の人件費や工事の手間賃にあたります。張り替え面積が広くなるほど高くなりますが、施工する部屋の形状が複雑であったり、家具の移動が必要であったりする場合も、追加費用が発生することがあります。既存のフローリングを剥がして新しいものを張る「重ね張り」と、既存のフローリングを全て撤去して新しいものを張る「張り替え」では、後者の方が撤去費用や下地調整費用が発生するため、総額が高くなるのが一般的です。「既存床の撤去・処分費」は、古いフローリングを剥がして廃材を処分するための費用です。これも面積に応じて変動しますが、古い床材がアスベストを含んでいる可能性のある場合は、特殊な処理が必要となり、別途費用がかかることがあります。
フローリング全面張替え費用を徹底解説