私たちはマンション管理会社として、日々多くの居住者様から様々なお問い合わせをいただきます。その中でも特に多いご相談の一つが、室内の壁や天井に発生したひび割れに関するものです。本日は、皆様がひび割れを発見した際にどのように考え、行動すればよいか、私たちの視点からお話ししたいと思います。まず、お問い合わせで最も多いのは、リビングの壁紙に入った亀裂や、天井の隅にできた筋状のひび割れです。これらを発見された方は、建物の安全性に問題があるのではないかと非常にご心配されます。しかし、私たちの経験上、室内で発見されるひび割れの九割以上は、建物の構造的な強度に影響を及ぼさない軽微なものです。原因の多くは、内装下地材である石膏ボードの継ぎ目部分で起こるもので、これは温度や湿度の変化による建材の自然な伸縮によって発生します。いわば、建物が呼吸している証拠のようなもので、過度に心配される必要はありません。私たちが居住者様からご連絡をいただいた際、まずお願いするのは、ひび割れの状況を詳しく教えていただくことです。具体的には、場所、長さ、そして幅です。もし可能であれば、定規などを当てた写真を撮っていただけると、状況が非常に分かりやすくなります。特に重要なのが幅の情報で、これが〇・三ミリを超えるかどうかが一つの目安となります。これより細いヘアークラックであれば、緊急性は低いと判断できます。ご連絡をいただいた後、私たちはその情報をもとに、ひび割れが専有部分の問題なのか、それとも建物全体に関わる共用部分の問題なのかを切り分けます。壁紙などの表面的なひび割れは専有部分の問題となり、補修は居住者様のご負担となるのが一般的です。一方で、ひび割れがコンクリート躯体に達している構造クラックの疑いがある場合は、共用部分の問題として管理組合が主体となって調査・対応を進めることになります。この判断のために、必要であれば私たちが現地を訪問し、状況を確認させていただきます。ひび割れは不安の種ですが、その多くは深刻なものではありません。まずは慌てずに現状を把握し、私たち管理会社にご一報ください。専門的な視点から、最適な対処法をご提案させていただきます。
管理会社が語る室内ひび割れの対処法